多趣味な医大生のブログ

人・本・旅を通して視野を広げたい医師国試受験生

医学部受験について➀ 総論;受験は役に立った?

こんにちは、パディントンです。

 

これからは高校生とその親御さんにむけて医学部受験について自分が得たノウハウを書いていこうと思います。

 

まず、多くの人は受験は役にたたないものと考えがちですがこれは間違えです。医学部受験に限らず大学受験は今後の人生にかならず役に立つものです。英語、生物・化学など医学部での勉強に直接的に役立つものもありますが、確かに教養課程が終わってから微分積分を使ったことは無いですし、倫理や古文の知識を使ったことも数えるほどです。

 

しかしながら、私には一見必要でなさそうな科目たちも役立っていると言い切れる自信があります。➀論理力や➁思考力を鍛えることができる。

 

1、論理力を鍛えることができる

 数学ははるか昔は論理学から発生したように、論理思考力を鍛えることができます。この論理思考力はデータを読むとき、論文を読むとき、そして書くときに絶対必要になるものです。この努力を怠ると相関関係と因果関係の違いが分からなくなってしまい、武漢には研究所がある⇒新型コロナウイルス武漢で発生した可能性が高い⇒中国が人為的に起こした!みたいなトンデモ論に引っかかってしまうことになります。

 

2、思考力を鍛えることができる

 倫理(大学では哲学)や世界史・日本史は単なる暗記科目ととらえがちですがこれらの科目は現実社会を考察する上で非常に重要という点では単なる暗記科目とバカにはにできません。自由や平等という考えかたは、哲学の中で非常に重要なパートを占めます。日本を含め世界には”自由に”商業できる国(=資本主義国家)が大半を占めているわけですが、平和な時代で資本主義が進めば進むほど貧富の格差は広まります。これを是とするか否とするかの答えは一つではないでしょう。自分なりの答えを出すのに倫理の知識は役に立ちます。

 また、歴史は繰り返す、という言葉がある通り世界は同じトレンドを繰り返しています。日本だって明治維新から40年かけて列強の仲間入りをし、40年で敗戦に至り、40年で世界トップクラスの経済大国に成り上がり、そして現在は”失われた30年”と言われるとおり、下降トレンドのど真ん中、というわけです。歴史の知識は今までではなくこれからどうなっていくかも教えてくれるような気がしてなりません。

 医師は、必ずしも答えが存在し得ない問題と向き合い、そして決断しないといけないことがあります。その時に先人達がどのように思考をめぐらし、どのような歴史を刻んできたのかを知ってことは必ず決断の一助になるに違いありません。

 

3、教養になる

 これは前2つと比べると医者としての能力には関係しませんが、色々知識があると旅した時とかに楽しいですよ!中国人に春眠不覚暁と書くと驚かれる、なんてことは有名な話ですが、ふとした時に「ああ、こんなこと知っててよかったなぁ」みたいなことがあります。ちなみに、私の彼女は文学部なのですが、まだ付き合う前、彼女はちょうど授業で太平記について勉強したらしいんですけどその話題にうまく話を合わせることができた、なんてのも受験が役に立った点かもしれませんねえ(笑)

 

ここまでながながと書いたように、どんな科目も大学生になってから役に立ちます。なので、つらい・こんなの大学で役に立たないなどとは思わず、楽しんで受験勉強をしていきましょう!

では次から受験の計画について考えていきましょう。